ビジネス脳を磨く/小阪裕司

ビジネス脳を磨く (日経プレミアシリーズ 6)

ビジネス脳を磨く (日経プレミアシリーズ 6)

 小阪さんの本って、内容が濃い割に、結構軽妙なタッチで書かれていることもあって
結構とっつきやすい印象があります。

 この本も、一目見るとそういう印象があります。

 結構、論旨もスッキリしていますし、事例も豊富でわかりやすい内容で紹介されて
いるので、わかりやすいはずなんですが、どうも皮膚感覚で違和感があって困りました。

 読み進んでいるとその理由がわかったのですが、この本がかなり新しい概念を紹介
されていて、ワタクシ自身が古い概念に凝り固まっているから、のようです。

 これまでの「工業社会」では、ある意味、何らかの「成功法則」って言うものが
有り得たのですが、昨今以降の「感性社会」では、「工業社会」で言う「成功法則」を
表面上なぞってみても、あんまり上手くいかないようです。

 この本では、今後の「感性社会」で我々が、どういう風にスキルを磨きあげて対処
していくかについて紹介されています。

 以前の「工業社会」なら、何らかの、生活に利便をもたらすような商品やサービスを
提供していればよかったのが、「感性社会」では、売り物となるのは、「売り手」自身
と言うことになるようです。

 もちろん、何らかの商品やサービスを売るんですが、ある意味、自分の「思い」の
分身としての商品やサービスのようです。

 と、書いていて、概念的には理解した気がするのですが、でも肌の感覚に落とし込めて
ないですね。

 今年読んだ本の中で、一番衝撃を受けた本かも知れません。