- 作者: 藤原和博
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2003/03
- メディア: 文庫
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ご自身が提唱する[よのなか]学の入門書と言う位置づけなのかもしれないですが、
藤原さんの半生を描かれていて、[よのなか]学を提唱するに至った過程を紹介され
ている、と言うことなのでしょうか…
全体を通して、「夢」を持つことの重要性を語られているのですが、冒頭で、
藤原さんご自身は、「夢がなかった」とおっしゃっています。
リクルートに入社以降、社業に邁進されて、30代にして本部長となられたそうな
のですが、無理がたたってのメニエール病罹患とヨーロッパ在勤がご自身にとって
の2大転換点になったと言うことです。
そんな中で、「教育」を志されたのは、ご自身の「会社中心」の生活の反省も
あったのでしょうか、豊かな人間性の育成ということを志向されたからのように
見受けられ、その中心的な役割を果たすのが「夢」のようです。
確かに、ガムシャラに働くことも一つの選択ですし、それ自身を否定されている
わけではないのですが、この本の中で、非常に印象に残っているフレーズが、
「夢」を捨てたら会社や組織(システム)という「手段」に殺されてしまう。
で、人間が人間らしく生きていく上での「夢」の重要性を端的に表現されている
ように感じました。
このフレーズが、今年の今までの読書でのベストフレーズかもしれません。