起業関係で多くの素晴らしい本を書かれている浜口隆則さんが、著書の中で、推薦図書として挙げられていたので手に取ってみました。
この本、大学のセンセイが書かれているのですが、大学のセンセイが書かれた本にありがちな独りよがりなところが全くなく、多少アカデミックでカタい言い回しがあるものの、綿密な取材の裏付けが感じられるダイナミックな内容で、非常にオモシロくて、300ページ余りの本を、イッキに読んでしまいました。
「模倣」というと、あまりいいイメージを持たない人も多いと思いますが、カリスマ経営者の中でも模倣の重要性を力説される方は少なくないですし、多くの成功した企業が、そのスタイルを確立する過程で模倣を取り入れているということで、重要な戦略の1つだと認識すべきだということを強調されています。
この本では、クロネコヤマトの宅急便や、スターバックスなどの著名な企業が如何にして模倣をし、成功していったかということを丹念に紹介しており、模倣の類型化も紹介されています。
ただ単純に模倣するだけでは成功はおぼつかないということですが、如何に自社の事業環境に合わせてカスタマイズしていくか、ということが、単純なようで、困難なタスクであり、成功に導くためには、どういう目的があって、そのためにどこをどのように模倣していくのか、という確固たる意志が必要になるようです。
「模倣」ってバカにしている方がいらっしゃったら、「模倣」が如何にクリエイティブなモノなのかということを、この本を読んで痛感してください!