平成のビジネス書/山田真哉

 

 

 『さおだけ屋』の山田さんが2000年代のビジネス書ブームについて語られます。

 この本の最初から85%程が2000年代(主に前半)に出版されたビジネス書の書評を『女子大生会計士事件簿』の萌さんとカッキーが語るというカタチを取っています。

 このブログはちょっとそのブームに遅れるカタチで2013年(でしたっけ?)に始めたのですが、一部懐かしい本も含まれます。

 山田さん自身も会計士ですし、萌さんとカッキーも会計士なので、会計士目線での書評が中心となりますが、一部、ビジネス書?という本もありますので、割とバラエティに富んだセレクションとなっています。

 まあ、個人的に書評を読むのは好きで、そこはそこで楽しんだんですが、この本の価値というのは残りの15%(もっと少ない?)にあるワケです。

 2010年以降にブームが萎んで出版不振に追い打ちをかけるカタチになってしまったワケですが、その原因としては、ブームに乗っかって限りなくシロウトに近い著者までかき集めたり、やたらとタイトルのインパクトばかりに頼って内容が全く伴っていなかったり…結局は粗製乱造で自らブームに冷や水を浴びせた感が強いことを指摘されています。

 その後の展望というか期待を示されているところが山田さんのやさしさを窺わせますが、昨今のビジネス書の編集ぶりを見ていると、もっと冷え込んでしまうんじゃないかと…