ぼくらは地方で幸せを見つける/指出一正

 

(111)ぼくらは地方で幸せを見つける (ソトコト流ローカル再生論)

(111)ぼくらは地方で幸せを見つける (ソトコト流ローカル再生論)

 

 

 「スローライフ」や「ロハス」など新たなライフスタイルを提示してきた雑誌『ソ
トコト』の編集長が語る「ローカル再生論」です。

 「ロハス」の次に『ソトコト』が提唱すべき方向性として「ソーシャル」を想定さ
れていた中で出会ったのが、町おこしに取り組む、比較的若い層の人たちだったようです。

 これまでも過疎に悩む地方の自治体が若年層の移住を促すことで、その地域の活性
化を促そうとする取り組みがあったのですが、あまり成果を挙げることはなかったよ
うです。
 
 それらの取組とこの本で取り上げられている取組で決定的に異なるのは、地方に移
住しようする側が、地方に癒しを求めてとかといった姿勢ではなく、移住する地域に
おいて、自分がどのように貢献できるのかといった“攻めの姿勢”で移住するといっ
た姿勢です。

 そういった移住においては、受け入れる側も、その地域のいいことばかりをアピー
ルするのではなく、移住してくる人たちに、こういうことで困っていて、こう助けて欲
しいということを、素直にお願いすることで、具体的に移住する側が貢献できること
を明確にできるということで、より強固な関係につながるということです。

 ファンシーな移住では実現できなかったことが、“地に足のついた移住”によって
双方にメリットのあるモノにつながるようで、こういう方向性で、双方のシアワセに
つながればいいな、と切に思います。