大林組の会長さんがアートでの都市の活性化について語られた本です。
この本を読んで初めて知ったのですが、大林組はかなり芸術関連の事業に熱心に取り組まれているということで、美術品のコレクションを公開されていたり、芸術関連のイベントを後援されていたりと、様々な活動をされているということです。
そう言うと企業メセナ的なイメージを持ちがちですが、それだけではなく、本業においても都市の活性化につながるような建物の建築を手掛けるといった取組もあるようです。
そんな中でアートが都市の活性化につながった事例として、パリや香港などの取組を紹介されていて、特に印象的なのが地方都市におけるアートを活用した活性化の事例で、フランスのナント、スペインのビルバオ、金沢、岡山における取組を詳細に紹介されています。
アート関連のイベントや美術館の開設といったこともありますが、芸術家を育てることで、それをキッカケとした人の流れに繋げていることが印象的です。
ワタクシ自身、あまりアートには縁がないのですが、自分が住んでいる地域がアートにあふれていたらいいだろうなぁ、と思いますし、使えない箱モノばかり造ってるんじゃなくて、こういう方向性での活性化を考えて欲しいと感じさせられました。