超名門進学校である開成中学・高校の校長先生が“18歳”の人に向けた書かれた本です。
柳沢先生はSEとして企業での勤務経験があり、ハーバード大学で教鞭を取られていた経験もあるなど、中学・高校の先生としては異色の経歴の持ち主ですが、そういったけいけんを踏まえた18歳位の若い人たちへのアドバイスといった内容です。
特にアメリカでの経験に基づいた現在のグローバルスタンダードとは異なる日本の凝り固まった考え方に疑問の目を持とうとも言えるようなアドバイスが印象的です。
その中でも日本企業のシェアの拡大を重視する傾向が強いことが収益性の低下につながっていて、経営を圧迫しかねないということで、キチンと価値を生み出して、それが市場に受け入れられて収益をあげることができるような仕組みを作ることが重要だということを強調されているのが印象的です。
また日本では失敗しないことが重視されがちですが、若いうちに「負ける」経験をしておくことが重要だということなのですが、そのことで自己評価と世間の評価のギャップを知ることができ、自身を客観的に見ることができるようになるということです。
その他にも示唆に富んだアドバイスが満載ですので、18歳前後の人たちはモチロン、子どもを持つ親御さんにも読んでもらいたい本です。