なんともサモシいタイトルですが…きっと編集者に付けさせられたでしょうねぇ…
長らく外資系企業で勤務された後、ビジネスパーソン向けに語学習得の指導・コンサルティングをされている方の著書です。
どっちかというと英語表現そのものよりも、現在グローバルビジネスを行うにあたって、多くの人が接するであろうアメリカのビジネスのスタイルにおいて、人々がどういう思考に基づいて行動しているのかを理解し、それを踏まえた上でどういう話をすべきなのかを紹介するのがメインテーマの本と言えそうです。
とにかく発言をしないと存在そのものがなかったことになるというのはよく言われるのですが、多くの日本人は発言内容の“品質”管理を無意識にしてしまい、タイミングを逃してしまいがちなようですが、アメリカ人たちはそんなことはまるで評価のスコープに入っていないということで、とりあえずはハッタリでもいいので、自信満々のフリをして数を撃つことを重視すべきみたいです。
この本の素晴らしいところは、そういう考え方の提示だけに終始しているワケではなくて、戦略的に必要なコミュニケーション能力のつけ方を提案されているところで、
ステップ1:目標設定
ステップ2:現状レベル把握
ステップ3:具体的に話したいことを考える
ステップ4:必要なフレーズを考える
というフレームワークに従って対策することで、自分に必要な内容の英語表現を最短距離で身に付けるための方策を紹介されています。
200ページ前後でコンパクトに、英語習得の考え方から具体的な手法の紹介までを過不足なく盛り込んだ、ビジネス英語関連の本では多分過去最高の本なんじゃないかと思います。