脳外科医リハビリ医に転向された方が、病気が早く治るための患者としての考え方を紹介されます。
医者が語る“患者の心がけ”なんていうと、医者の言うことをキッチリ守っとけばいいのだ!みたいな説教をされるのかと思いきや、医者から患者への一方通行のコミュニケーションでは不十分なんだそうです。
そもそも多くの患者は大きな病気をすると、その症状を解消することだけに意識が行ってしまいがちですが、実は元通りの生活に戻るためには、そのあとのリハビリが同等以上に重要で、そこがウマく行かないと、病気は一旦治ったけど寝たきりになった、みたいなことになりかねないようです。
そういう術後の全身管理みたいなモノの重要性がこの本の主要テーマなのですが、そこで一番重要なのが患者と医者双方の信頼関係で、医者は何とかして患者に元通りの生活戻ってもらえるように、という姿勢で治療に臨むことが必要で、患者の方も積極的によくなろうという姿勢が必要で、双方がかみ合ってはじめて順調な治療となるようです。
そんな中でちゃんと患者の意思を汲み取れるような“仕組み”が必要だということで、多くの患者(ひょっとしたら医者も!?)気付いていない盲点を紹介された内容で、かなり参考になるのではないかと思います。