ここのところ松浦さんの著書の中でも、「孤独」と「共感」のバランスに関連する本の紹介が続いておりますが、この本は「孤独」が主たるテーマとなっています。
「おわりに」の冒頭で、「「孤独を生きる」とは、言葉を変えると、自分の愛し方を学ぶことではないか。」と、原稿を書きながら感じられたことに言及されているのですが、ご自身の経験を踏まえて「孤独によって、自分を愛し、人を愛すことを学べば、いつまでも成長できる。そう信じて、今日も一人で歩いてみようと思っています。」とおっしゃられています。
この本は「孤独を生きる」ことについて、1トピック辺り200文字前後で、150ものヒントを紹介されるカタチで構成されています。
最初読み始めた時は、一つ一つのトピックでの言及が少なすぎて物足りないかな!?と感じていたのですが、端的にそれぞれのアドバイスをされているので、まあ、これでいいのかな…
特に印象的だったのが、「大人になるとは孤独を受け入れること」というトピックで、生まれてから両親の庇護の下である程度成長していくのですが、いずれ両親の庇護が及ばないエリアに進んで行かなければならないワケで、先輩や友人などのサポートがあるにせよ、結局最終的な判断を自分で下さなければいけないということで、そういう風におっしゃられているんだな、と思います。
ただ、これまで紹介してきた著書でもあったように、一人では成し遂げられることは限られるということで、自分なりのスタンスは確立しなければ周囲に認められないのは確かなのですが、周囲に認められた上で、何かを成し遂げる上で必要なサポートを得られるような状況を作るのも、オトナとしてのスタンスだとおっしゃられているような気がします。