いつもの毎日。/松浦弥太郎

 

いつもの毎日。衣食住と仕事 (集英社文庫)
 

 

 ドップリと松浦さん著者ループモードに入っておりますが、今日はディープな人生論的なモノからは離れて、松浦さんの日々のこだわりを、「衣食住」と「仕事」に分けて紹介された内容となっています。

 

 ディープなモノとは離れてとはいうモノの、松浦さんだけに日々のこだわりもなかなかに深遠なモノではあります。

 

 「衣」の部分で「トラディショナルから学ぶこと」というパートでおっしゃられていることでこの本全体が象徴されているように思えるのですが、「スタンダードで、トラディショナルで、上質なもの」を身に付けることをものさしにされているということで、「トラディショナル」であることというのは、「ずっと変わらないもの」をつくり続けていく営みは、丹念さ、努力、誠実さによって支えられていると言及しておられて、そういうことモノが多くの人に長年にわたって支持され続けているというのは、人間の自然な営みにフィットするように考慮されているんだな、と思えます。

 

 この本で紹介されているモノのなかで、モノの割に相当な価格がするものも紹介されているのですが、それでもそういう商品が生き残っているというのは、それだけの人々が支持して使用しているということで、必ずしも贅沢品とは言い切れないということなんでしょうね!?

 

 また「仕事」の中で、松浦さんは常にできる限りの準備をされて、あとはコトが成就するだけの状態にしておくとおっしゃられているのですが、モチロンそれでも”想定外”としか思えないことも発生し売るワケですが、可能な限りそういう余地を無くしておくことがプロの仕事なんだなぁ、と改めて感じさせられます。

 

 一見、やり過ぎに見えることでも、スタンダードとされているモノには、それなりの意味があるということなんですよね!?