昨年のW杯で南アを破る快挙を成し遂げたラグビー日本代表において、メンタルコーチを務められ、五郎丸選手と共に、あの“ルーティン”を作りあげるサポートをされたことでも有名になった方の著書です。
先日、エディー・ジョーンズ元HCの日本代表での取組を取り扱った本を立て続けに紹介し、パズルのピースを埋めるように代表チームを作り上げていったエディさんですが、メンタル面でのサポートというのをかなり重要なピースであると考えられていたようです。
というのも、日本代表には勝者としての経験がないから、土壇場になってしまうと、あーこのまま負けてしまうんだ、と思ってしまうところがあったものを、そういう「マインドセット」を変えてしまうことを、荒木さんに求められたようです。
この方、本を読んでいるとかなりマジメな方のようで、スポーツにおけるメンタル面でのサポートを、セオリーに基づいて、一つ一つ着実に積み上げていくように続けていきます。
一足飛びにするんじゃなくて、丹念に選手に刷り込んでいったことで、そういうメンタル面での向上というものが、確固たるものになっていったのかな、という気がします。
結果、日本代表のメンバーが真の意味での「勝者のメンタリティ」を手にして、南ア戦のラストプレーでのキック回避の選択により、歴史的な勝利につながったんだなあ、と思うと涙が出てきそうです。