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日本の未来を考えよう/出口治朗

 

日本の未来を考えよう

日本の未来を考えよう

 

 

 久々に出口さんの著書です。

 この本は、日本にまつわる様々な統計データを紹介して、日本の「現状を知る」ことで日本がどこへ向かっていくべきかを考えるきっかけにしようということで、タイトルからは未来像が語られるような感じがするのですが、未来を考えるのは読者自身のようです。

 統計データを紹介するだけで著書と言えるの?と思われる向きもあるとは思うのですが、そこは経済界を代表する知性である出口さんだけあって、紹介するデータの切り口そのもので現在の日本が抱える問題点を洗い出します。

 紹介されているデータの中でワタクシが個人的に気になったのは、労働生産性に関するデータと女性の就業率に関するデータです。

 昨今、待機児童問題で女性の就業率に纏わることにも関心が高まっていますが、やはり女性が働くには、今の情勢の置かれている環境と言うのは劣悪なモノなようで、「待機児童」なんて問題が発生しているのは、OECD加盟諸国で日本だけのようです。
 
 にも関わらず、日本の一部の政治家には「勝手に産んどいて、育てるのは親の責任だろ」みたいな暴論を吐く人もいて、同じ舌で出生率の低下を叫んだりするもんですから、何をかいわんや…って感じですよね。

 また労働生産性、特に日本のホワイトカラーの労働生産性の低さが、しばしば指摘されますが、かつて、特に製造業では世界トップクラスの生産性を誇っていたようです。

 どうもこれはIT革命後、日本では他の国に比べて、ITを取り込んだ仕事の進め方がウマく行っていないことを伺わせます。

 これは日本企業の保守性もあるんでしょうけど、国全体としてどうやって効率を上げていくのか、っていうことを真剣に考えないといけない時期に来ているようです。

 あと「英語」について出口さんは、残酷かつ即効的な底上げが期待できる施策を提案されています。

 それは、各企業が「TOEFL iBT 100点以下の学生は面接以前に足切りにすればいい」んですって!