路地裏の資本主義/平川克美

 

 

 起業家でもあり、喫茶店のマスターでもあり、大学でも教鞭を取られるという異色の経歴の持ち主が「路地裏」目線から経済を語ります。

 経済だけに止まらず、昨今の強者ばかりがトクをする風潮を嘆かれるワケですが、過度に進化した資本主義故の弊害と絡めて語られます。
 
 当初、資本主義を提唱した経済学者たちは、資本主義を突き詰めると、欲求が満たされた「定常状態」となり経済が成熟するということなのですが、資本主義は相当成熟しているはずなのですが、そういう行きついた感はなくて、当時の経済学者の人間の欲望に対する見積もりが甘すぎたとしか言えないですよね…それにしても、そういう「足るを知る」ということが重要なんじゃないかな、と思うのですが…