韓国経済大崩壊の内幕/辺真一、勝又壽良、松崎隆司

 

韓国経済 大崩壊の全内幕

韓国経済 大崩壊の全内幕

 

 

 嫌韓本にはかなりたっぷりと眉にツバを塗って読むようにしているのですが、この本は2017年3月に出版されて、朴前大統領がスキャンダルで失職する前なんですが、職務停止になっていた時期で、国家機能が停止してかなり経済状態が悪いとは聞いていたのですが、ここまでか…と背筋が寒くなるほどのヒドさです。

 別冊宝島って、結構嫌韓本を手掛けているので、悪い要素をかき集めて作ったんじゃないか、とも思うのですが、『コリア・レポート』の辺さんも執筆陣に加わっているしなぁ…

 とにかく国家機関は機能停止に陥っているわ、これまで韓国経済の支えてきた財閥がスキャンダルや業績不振で総崩れの状態だわということで、そのしわ寄せがダイレクトに国民に来ているようで、若年層の失業率が10%超ということで、英語がペラペラのエリート大学生が卒業しても職が無くてパン屋でのバイトを強いられるということが紹介されています。

 まあ、悪意を持って悪材料をかき集めたら、今の日本でもこれ位のことは書ける気がするのですが、30%位真に受けるような気で読んではいるのですが、元々ウォン安依存で成り立っていた輸出が、ウォン高で停滞し、技術やオリジナリティの欠如で、今、経済の停滞でウォン安に戻っても売れるモノがないという状態にあるようで、これはかなり抜本的な構造改革をしないと、そこが見えてこないのかな…という気すらします。

 

「日本」が世界で畏れられる理由/マイケル・ユー

 

韓国人ジャーナリストがここまで書いた 「日本」が世界で畏れられる理由(わけ)

韓国人ジャーナリストがここまで書いた 「日本」が世界で畏れられる理由(わけ)

 

 

 元々は韓国でジャーナリストとして活躍されていて、その後松下政経塾を経てアメリカを基盤にコンサルタントとして活躍されている方による日本論のようなモノです。

 元々韓国人に向けて韓国語で書かれた日本人論で、日本人に見習うべきところや、日本人の思考壁を踏まえて交流する上で念頭に置いておいた方がいいことについて紹介されています。

 日本での経験を踏まえて、かなり深いところまで日本人の思考のベースや戦略などを踏まえて、韓国人として対処すべきところや、ある意味諦めないと仕方がないと諭すようなところも紹介されます。

 韓国人と日本人との軋轢なんですが、韓国人の“恨(ハン)”をともかくとして、日本人側として個人の責任を明確にしないようにする体制が、結局“犯人”捜しを徒労にしてしまって、それがなお韓国人をイラだたせてしまうという分析は慧眼だな、と思います。

 何とか関係を良くしようという糸口を見つけようと言う意図もうかがえなくもないのですが、結局は噛み合わないというか、これだけ日本を理解してくれようとしてくれる人を以ってもなお、ムズカシイんだなぁ、とちょっと絶望的な感じもしました。

 

マウンティング女子の世界/瀧波ユカリ、犬山紙子

 

 

 『臨死!江古田ちゃん』で知られる漫画家の瀧波さんとエッセイストでコメンテーターとしても活躍されている犬山さんの女子のマウンティングをテーマにした対談をまとめた本です。

 以前タワーマンションを舞台にしたママ友同士のマウンティングをテーマにしたドラマがありましたが、マウンティングって比較的関係性の希薄なママ友だけではなく、表面上親友を装いながら血みどろのマウンティングが繰り広げられているということをこの本で知って心底驚きました。

 確かに周囲の人よりも優位に立ちたいというのは本能に根差すところがあるんだと思うのですが、オンナの人たちって随分メンドクサイ付き合いをされているんですねぇ…

 まぁ、オトコであるワタクシ自身にもこういうことって身に覚えが無くはないのですが、最早枯れ果ててしまいそうなワタクシとしては、スゴいなぁ…と眺めるしかなさそうです。

 メチャメチャ面白いですが、背筋が凍る想いがするコワい本でもあります。

 

「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由/ゆうきゆう、汐街コナ

 

「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)

「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)

 

 

 昨今“ブラック企業”でハードな勤務を強いられた挙句、自殺に追い込まれるケースが多く報道されています。

 そういう時に、タイトルにあるような“素朴な”疑問を抱く人は少なくないと思うのですが、この本の監修者である精神科医のゆうきさんによると、そういう段階になると、当の本人には合理的な判断は下せなくなっていて、自死を選ぶしかない状況に追い込まれてしまっているということです。

 だからこそ、そうならないように比較的冷静な判断が下せるうちに“ギブアップ”をして欲しいと訴えられます。

 「両足の骨を折っているときに全力疾走しますか?」と極端に見える例を挙げられているのですが、追い詰められた状況で更にガンバろうとするということは、それに近いことをしているということで、ちゃんと“ギブアップ”すべき分界点を見極めることが、生死を分けることにもなるということです。

 そういう分界点として、泣くような状況ではないのに涙がでてきたりとか、ガンバっても解決の方向性が見出せないとか、そういう例を挙げられています。

 ということで、フツーの状況の時に“分界点”を決めておくことが重要なようで、決して精神的な疾患を甘く見ないことが肝要なようです。

 

ハードワーク/エディ・ジョーンズ

 

 

 ラグビー日本代表の前ヘッドコーチで、イングランドW杯において、スポーツ史上最大のアップセットと言われた南アフリカ撃破の立役者となったエディさんの著書です。

 主に「勝つため」の準備について語られているのですが、日本代表においては、相当マインドセットの準備に苦労されたということに触れられています。

 要するに“負け犬根性”の払拭が大変だったということなんですが、ダメな理由を探すのではなく、どうやったら目的を果たすことができるのか、という方向性でモチベートされたようです。

 また、日本人は“ミス”をしないことを重視する傾向があるのですが、そうなると逆に“トライ”する姿勢を損なってしまうということで、如何に選手自らが自律的に“トライ”できるような状況を作ることに腐心されてきたようです。

 これまでエディさんの取組を取り上げたドキュメンタリーなんかを、このブログでも取り上げて、その周到な準備を準備してきましたが、そういうアプローチがメンタル面でも行き届いていたことに、改めてスゴみを感じされられた次第でした。

 

 

シュガーマンのマーケティング30の法則/ジョセフ・シュガーマン

 

シュガーマンのマーケティング30の法則  お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは

シュガーマンのマーケティング30の法則 お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは

 

 

 アメリカのカリスマ・マーケッターであるシュガーマンさんがマーケティングで活用できる、顧客の30種類の心理的なトリガーについて、その活用法を紹介されます。

 こういう顧客の心理面を活用したマーケティングの手法って、ブラックなイメージのある人が少なからず居られると思いますし、敢えてそういう側面を前面に押し出して訴求する本も多いのですが、この本は全くプレーンで、かつアメリカのビジネス書にありがちな周りクドい長々とした説明ではなく、30種類それぞれの心理的なトリガーについて、端的な説明とわかりやすい事例を挙げられているので、ワタクシのようなド素人でも感覚的に理解できます。

 限定販売とか返報性の法則とか、有名な手法も取り上げられているので、マーケティングに通じた方にとっては耳タコかも知れませんが、こういう風に網羅的に取り上げられているということもあるので、手元に置いて辞書的に使えるんじゃないでしょうか?

 

山見式PR法/山見博康

 

山見式PR法~メディアが取り上げたくなる5つの切り口

山見式PR法~メディアが取り上げたくなる5つの切り口

 

 

 企業のPR活動を支援されたきた方の著書です。

 メディアに自分の会社のことを紹介してもらうなんていうと、中小企業にとってはハードルが高いと思われる方が多いと思うのですが、それだけに、広告と比べると高い信頼を得られることが期待できます。

 PRでもニュースリリースをメディアに送りっぱなしでは取り上げられることは少なくて、できる限り記者個人にコンタクトすることが重要なようです。

 記者自身もニュースにできることを探しているのであるから、キチンと自分たちの価値を訴求することができれば、ちゃんと応えてもらえるということです。

 あきらめずに、別のメディアにあたっていくことで、自分の価値を分かってくれる記者を探すことも重要なようです。

 きちんと“価値”を作ることができていて、労を惜しまず伝えていくことができれば、実はPRのハードルは意外と高くないのかもしれません。