サッカー戦術の仕組み/湯浅健二

サッカー戦術の仕組み- 日本人の“サッカーIQ

サッカー戦術の仕組み- 日本人の“サッカーIQ"を高める本

 時折、混じるサッカー物です。

 W杯が終わって、日本代表も新体制となっておりますが、W杯以前に書かれた本です。
 こういう戦術論を扱った本は、割とフォーメーション論に終始することが多いのですが、
この本は、さすがにジャーナリストでありながらプロのコーチである著者により書かれて
いる本なので、割と細かな戦術の運用論が書かれており、しかもすごく解りやすく書かれ
ているので、サッカーの試合のディテールを深く理解できたような記がします。

 この本を読んで思ったのが、この間のW杯のサッカーを経て、日本は守備はイケてる
けど、攻撃が…特に、フィニッシュのところが…みたいな論調が多く聞かれるのですが、
寧ろ守備面の責任論的な部分で、日本人の物の考え方に根ざす問題は深いなあ、という
ことです。

 そういう意味で、イタリア人であるザッケローニ監督には、細かい約束事を植え付けて
もらうことで、それをしっかり遂行するという責任分担をはっきりさせることで、攻撃も
守備も向上させることができるんではないかと、秘かに、かなり期待しております。