３つに分けて人生がうまくいくイギリスの習慣／井形慶子

3つに分けて人生がうまくいくイギリスの習慣 (新潮文庫)

　「ミスター・パートナー」と言う、イギリスのライフスタイルをメインテーマにしている
雑誌の編集長をされている方の著書です。

　往々にして日本人、特にサラリーマンは、「公的な顔」を自分の人生の全てにしてしまって、
仕事でコケたら、全人格を否定されたような思いがして、極端な話、自殺してしまう人まで
いるようですが、そういう人に読んでもらいたい本です。

　「３つに分けて」というのが、まずひとつは、「公的な顔」で、仕事の時、２つ目は、仕事
ではないんですけど、私的に他人と交わっている時、そして最後は、完全にプライベートで
リラックスしているとき、なんだそうです。

　イギリス人は、どの「自分」も大事にしているので、「仕事」で何かあったとしても、３分
の１が、今ちょっと調子が悪い、みたいな感じで、その他の２つの「顔」は、さしたる影響も
受けずに、そのまま成り立っている…そうすることで、煮詰まらずに済んでいるようです。

　そう言う風に、人生のすべての局面で、「３つの顔」を意識することによって、イギリス人
は、日本人よりもずっと、精神的に豊かな人生を送っているように見えます。
　
　でも、これって意識次第なんで、ちょっと見習いたいですね。