詐欺の心理学―どうだます?なぜだまされる? (ブルーバックス)
- 作者: 取違孝昭
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/04
- メディア: 新書
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「知の怪人」佐藤優さんが推薦する詐欺の本って、ミョーにリアリティを感じませんか?
20年位前に出版された、ちょっとアンダーグラウンドな感じの新書シリーズの一冊なのですが、その怪しさがまた説得力を高めていたりします。
詐欺の「手口」を
・欲望につけこむ
・不安をあおる
・権威をかたる
・社会システムを逆手に取る
という類型ごとに紹介されています。
「欲望につけこむ」のところで、古典的な結婚詐欺の手口を紹介されているのですが、本文中でも「これを読んでいる限りでは、何でこんなにに騙されるんだろうと、不思議になると思います」と書かれていますが、ホントに冷静に見るとミエミエなんですが、それだけに、その当事者の心理状況のスキを突く巧みさに驚きます。
個人的に気を付けないと…と思ったのが「社会システムを逆手にとる」ということろで、社会通念上こういう場合にはこうなるはずだ、ということについて、人間は敢えて判断をすることなく無意識的に行動をしている部分があるということですが、そういうところを突いてくる詐欺もいるようです。
特にコンピューター化されている部分につけこむ場合が多いらしく、コンピューターが扱っているからと言って無条件に信じるのは危険なようです。
ケーサツの方々は、こういうケーススタディみたいなものの広報をしっかりとやって、未然に詐欺犯罪を防ぐようにして欲しいものです。