最近の堀江さんの著書は、なぜ自分が提唱するような方向に向かって多くの人たちが動かないのか、という苛立ちを感じさせる内容の本が続いているのですが、この本もそういう系譜に連なる本の一冊です。
理性では、一般人が堀江さんの提唱する方向性を取るのがムズカシイということは十分わかっているんだとは思うのですが、これだけカンタンに楽しみながら“成功”できるのに…という声が聞こえてきそうです。
“多動力”とタイトルにありますが、小学校低学年位の子供の子育てを経験された方は“多動症”というコトバを聞いた記憶があると思いますが、決していい印象のコトバではなく、最近では“適応障害”というある種病気のように扱われることにつながるコトバにすらなっているようですが、実はこういう資質をオトナになっても持ち続けることが、AI時代にも生き残るビジネススキルを持つ素質につながるようだということを示唆されています。
堀江さん自身がその傾向が強いようですし、名だたる成功者にはその傾向が強い人が多いらしいということを示唆されているのですが、特にAIが普及して単純なスキルの大半がAIで置き換えられることが想定される数年~十数年後において、どんなことにでも手を出せる“節操のなさ”が生き残りのための重要な要素だとおっしゃいます。
でも、これまでの日本の教育では同質化の圧力が強く、周囲がどうみるか、ということに拘泥してしまいがちです。
多くの人が底を脱せないことが堀江さんの苛立ちの大きな要因だと思うのですが、だからこそ何度も繰り返し、そこを脱することの効用を語り続けるんだと思います。