人生の勝算/前田裕二

 

 

人生の勝算 (NewsPicks Book)

人生の勝算 (NewsPicks Book)

 

 

 先日『メモの魔力 The Magic of Memos (NewsPicks Book)』を紹介したSHOWROOMの前田社長の自伝的な要素を踏んだ初めての著書です。

 幼い頃に両親を亡くして苦労されたということで、自伝的な内容をもっと多めに読んでみたい気もするのですが、自伝的な内容に織り交ぜて自らの事業に対するモットーや考え方を紹介されていて、編集的にはもうちょっとウマくサバいてあげてよ!と感じるツッコミどころが満載なのですが、何というか前田社長の“熱量”が理屈抜きにガンガン来ます。(ひょっとして、そのために敢えてこういうラフな構成にされているんですかね!?だったらスゴイんですけど…)

 またこの本はグッとくるキーフレーズが満載で、例えば最初に前田社長が就職された投資銀行にいた頃のメンター的な先輩の「プライドはコミュニケーションの邪魔になる」というコトバや、ご自身の「人生にコンパスを持とう」とか「熱量はすべてに勝る」とか…

 前田さん自身が子どもの頃に何とかおカネを稼ごうと、ギターの弾き語りをしていた時のエピソードの中で、どうしたらより多くのおカネを入れてもらえるかを小学生の時に考えて実行していたということが有名で、戦略面というか知性的な部分を重視しているイメージがあったのですが、この本の中で「熱量」の重要性を再三おっしゃっているのが、ちょっと意外な気がしました。

 徹底した自己分析を経て自分の中心点から「コンパス」で徐々に円を広げて行こうという「熱量」が前田さんに周囲が引きつけているんでしょうね!?