先日紹介した出口さんの『0から学ぶ「日本史」講義 中世篇』がオモシロくて、中世に俄然興味を掻き立てられたので、こんな本を手に取ってみました。
この本を書かれた本郷さんは、このブログでも何回か著書を紹介した本郷和人さんの奥様で、ダンナ様と同じく中世史がご専門(ダンナ様も同じようなテーマの『上皇の日本史』を書かれていましたが…)だということなのですが、やはり院政の始まりが中世の始まりというのが日本史学界の定説のようです。
通常、院政というと白河上皇から本格化したというイメージがありますが、この本ではその先代の後三条天皇から紹介されているのですが、その前史的なイメージで皇極天皇や持統天皇が太上天皇として若年の天皇をサポートされていたことを紹介されています。
かなり細かなあまり知られていない人々も含めて、事実関係を割と淡々と紹介されているので、多少辟易とする部分も無きにしも非ずで、もうちょっとメカニズムとか、敵市場の意義とかそういうところを知りたかったな、という気もします。
ただ、こういう学者くらいしか知らないように思えるかなり詳細な知識とか、社会の背景も含めてダイナミックな歴史書をかける出口さんって、どんな研究をしているだろ!?と思わされました。