集中力はいらない/森博嗣

 

集中力はいらない (SB新書)

集中力はいらない (SB新書)

 

 

 今日もまた森さんの”自己啓発本”です。

 

 ここ数冊紹介したモノとは少し異なり、タイトル自体は森さんらしい感じがするのですが、割とストレートにテーマに沿って語られています。(とはいっても、編集者から依頼されたテーマは集中力の重要性みたいなモノだった可能性はあるのですが…)

 

 ワタクシ自身もムスメたちに、もうちょっと集中して物事に取組んでくれたらなぁ、と思うこともあるように、とかく現代日本では集中力をもてはやす傾向がありますが、それってホントに大事なの!?というのが森さんの一貫したギモンみたいです。

 

 ご自身は創作活動でも、そんなに根を詰めて取り組まれているワケではないということで、細かい単位で時間を区切って、寧ろ集中力に頼らなくても仕事ができるように工夫されているようです。

 

 しかもやはり創作活動においては、イマジネーションが重要であり、寧ろ集中して、目の前のこと以外を遮断することが、自由な発想の妨げとなる側面があり、分散や発散を重視されているようです。

 

 そういうのは作家である森さんだから…という向きもあるかも知れませんが、昨今は勤め人であっても、企画策定などイマジネーションが求められる場面が少なくないと思われますし、そういう集中力が必要な場面はあるかとは思えますが、今の日本社会では買い被られ過ぎだったのかも…とこの本を読んで痛感させられた次第です。