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あえて英語公用語論/船橋洋一

 

あえて英語公用語論 (文春新書)

あえて英語公用語論 (文春新書)

 

 

 朝日新聞のコラム執筆で知られる船橋さんのよる「英語公用語論」です。

 ユニクロ楽天の英語の社内公用語化をキッカケに盛り上がった英語公用語論ですが、この本は何と16年前に出版された本です。

 その頃はインターネットの黎明期で、そういうことを契機に、かなり現在起こっていることも見通されている洞察力には驚きます。

 その頃はそこまでではなかったと思うのですが、イングリッシュ・ディバイドと呼ばれる、英語ができるかできないかで生じる情報格差や、英語を母国語とする国が言語を媒介にして、様々な場面での影響力を強化しようとする「英語帝国主義」といった、この本で触れられている現象が、現在実際に起こっています。

 「あの」時点でなぜ「英語公用語」を提唱されたのか、ということについては、歴史関係の執筆も多い船橋さんらしく、日本がアメリカと戦争をするに至った際の、外交官の英語力の低さによる意思疎通の欠如を引き合いに出して、今後の細かいニュアンスを含めた意思疎通が、官民含めてあらゆるレベルで確保することが、国家の対外戦略上、欠かせないものとなるから、ということです。

 最早、「たかが英語」とは言ってられない、という現実があるようです。