天職の作法/小阪裕司

天職の作法

天職の作法

 最近、思い出したようにお気に入りの小阪さんが書かれた、「天職」に関する本です。

 皆さん、ご自身の今の仕事が「天職」だと思われていますか?

 恐らく、多くの人がそうは思われてなくて、「天職」につけたらいいな、と思われて
いるかもしれません。

 ある人は、「自分探し」と称して、職を転々として、「天職」を探し求めているかも
しれません。

 でも、小阪さんは、「天職」はさがすものではなく、そこにあるものだ、とおっしゃい
ます。
 
 え、どういうこと?と思われるかもしれません。(ワタクシもそう思いました。)

 じゃあ、「天職」って何?って言うことになるんですが、それについて、小阪さんは、
「ええやん、俺」って思える瞬間をもたらしてくれるもの、だとおっしゃいます。

 その上で、小阪さん自身が、望んで就いたものの、イメージしていたものとかけ離れて
て、幻滅した仕事をこなしているうちに、「ええやん、俺」と思う瞬間があった経験に
ついて書かれています。

 「ええやん、俺」って思う瞬間が、感謝されたりとか、充実感を感じたりとか、色んな
原因でもたらされるんだと思うんですが、それを多くもたらしてくれるものが「天職」
なんでしょうね。

 そういう意味で、「天職」はある意味、我々の心持ち一つだと言う部分があるので、
「そこにある」ものなんでしょうね。

 ちょっと、禅問答チックで難解な部分もあるのですが、何か深く納得させられるところ
のある本でした。