稼ぐ話力/勝間和代

 

 

 「稼ぐ」話力ということですが、ほとんどビジネスにおけるプ
レゼンテーションのスキルを上げることが趣旨です。

 多くの人がビジネスにおいて、何らかのカタチでプレゼンを行
うと思う(上司や同僚に説明するのだって、一種のプレゼンです
からね!)のですが、これまた多くの人が何らかのカタチで苦手
意識を持っていると思うのです。

 で、勝間さんの「プレゼン」講座なんですが、勝間さんはマッ
キンゼー在勤時に、徹底的にプレゼンのスキルを鍛えられたとい
うことで、更に、その時のエッセンスに加えて、近年、テレビ出
演において、如何に短い時間で強い印象を持ってもらうか、とい
うことを鍛えられた、そういう2つの側面からのアドバイスがま
とめられています。

 突き詰めて言えば、プレゼンというのは、相手に自分の望んで
いるような行動を取ってもらうことなので、「相手の存在」が前
提になりますが、多くの人はプレゼンをする際に、最も重要なは
ずの「相手の存在」を脇に置いて取り組んでしまいがちです。

 そのための細かいテクニックも紹介されているのですが、相手
がどんなことに関心があって、どういう言葉に共感できて、どう
言う言葉が理解できる/できない、ということを想像力を全開にし
て想定した上で取り組むことの重要性を強調されています。

 意外だったのが、勝間さんはプレゼンをする際に、リハーサル
をされない、ということなのですが、実際のターゲットとなる相
手がいない状況で行うリハはあんまり意味がないということで、
それはそれで正論なんだと思うのですが…意外でした。