「数学」を使えるビジネスマンはみな幸福である/内山力

 

「数学」を使えるビジネスマンはみな幸福である (ベスト新書)

「数学」を使えるビジネスマンはみな幸福である (ベスト新書)

 

 

 結構、いろんな分野でビジネス書を書かれている内山さんなんですが、今回のテーマは「数活」なんだそうです。

 「数活」というのは、日々の生活の様々なシーンにおいて数学の考え方を適用するということなんだそうですが、ビジネスの場面はモチロン、私生活においても、数学的な思考を持ち込むことで、「予測」の精度が格段に向上して、色んな事への対策も的確になっていき、ひいては「幸福」になるということです。

 売上予測の方法とか、様々なビジネスシーンへの具体的な適用法が紹介されているのですが、一番スゴイと思ったのが、ワタクシ自身大変苦労をしたソフトウェア開発の見積における考え方です。

 ワタクシ自身の経験では、まず見積通りに行くことがなく、いくらリスクを積んでも、あっという間に食いつぶしてしまった経験もあるのですが、分散の考え方を用いることにより、ある程度合理的な解決の方向性を示されています。

 昨今、「文系」の人が、大学受験において数学を選択することを避ける傾向が強くなっていますが、こういうビジネス上の要請を考えると、逆に数学を必須にしないとマズいんじゃないか、とすら思えてきます。