お金の流れで読む日本の歴史/大村大次郎

 

 節税関連の本で知られる元国税調査官の大村さんが、おカネを手掛かりに日本の歴史を語られた本です。

 このブログでも少なからず歴史に関する本を紹介していることでバレているかも知れませんが、ワタクシ結構歴史が好きなのですが、この本を読んでいて驚いたのが、今まで知っていた歴史も経済の観点から見ると、数倍も立体的に見えるというか、ずっと生き生きして見えます。

 やっぱりおカネって人の営みをダイレクトに反映するからなのか、ずっと歴史の動きが理解しやすくなる気がします。

 印象的だったのが戦国時代の攻防で、戦術に優れた武田信玄がなぜ織田信長に勝てなかったのか、ということなのですが、特に経済面の政治能力に圧倒的な差があったからのようで、よく言われるように武田信玄がもう少し長命だったら武田家が覇を唱えたかと言うと、この本を読んでいる限りではそうは思えなくなります。

 日本史ってこういう観点で教えた方がいろんな意味でメリットが多いと思うのですが…