『考具 ―考えるための道具、持っていますか?』の加藤さんが、とある食品会社の「企画営業部」に配属された新人たちに向けて、「企画」の立て方を講義するというカタチで構成された本です。
言ってみれば『考具 ―考えるための道具、持っていますか?』や『チームで考える「アイデア会議」 考具 応用編』で紹介されてきたノウハウを噛み砕いて紹介されているということで、1粒で2度オイシイおトクな本だと言えます。
まず冒頭で、アイデア出しもしくは企画と言うのはスポーツのようなもので、場数をこなせばこなすほどウマくなるものだということです。
ただ、会社などではいきなり企画を出すことを強いられることが多く、当たり前のように失敗してしまい、それで苦手意識を持つ人が多くなるようです。
次に、「企画」というのは、いきなりカタチを出そうとするものではなく、
1. できるだけ多くアイデアを出す
2. その中からよりよいアイデアを選び出す
3. 選んだアイデアを実行可能なものに仕立てる
というプロセスを経て形成することが必要だと指摘されます。
また、候補としてのアイデアを、パッと見、できるワケが無いとか、バカバカしいとかで切り捨てるのではなくて、とにかく候補を多く挙げることに専念することが、まず企画の第一歩だということを強調されます。
我々はあまり意識しないのですが、今日食べるランチを決めるのも企画のうちだということで、そういう意識を日々から持って、トレーニングすることでそれなりの企画力がついてくるんだということで、勇気が出てくる本です。