都合のいい読書術/神田昌典

 

 

 この本は元々『バカになるほど本を読め!』というタイトルで出版されたモノで、そちらを消化した時にボロカスに感想を紹介したのですが、改めてちょっと冷静に改訂版を読んでみたので紹介します。

 要は目的をもって読書をしよう、しかも一人で、というのではなくで、できればグループで読書しようというのが趣旨なのですが、かつての松下村塾を例に挙げて、グループで読書する意義を語られます。

 Read for Actionという神田さんが提唱される読書会のプロモーション色が改定前はやたらと強かったのですが、こちらの方は改定前の評判が悪かったのか、かなり抑えめなっていて、前回よりはかなり冷静に読み通すことができました。

 基本的にワタクシは誰かと本を読むということはないのですが、それだとどうしても読む本の分野が限られてきて、読んだ本の推薦図書なんかを参考にできるだけテリトリーを広げようとはするのですが、それでも自分が読む本の推薦図書だと、そこまで世界は広がっていかないのですが、全然バックグラウンドが違う人と読書会で同席すれば、全く新たな分野の本を手に取る機会も増えるでしょうね。

 さらに同じ本を読んでも、目の前の人が全く違う解釈をする可能性もあって、そういう違う観点に触れるというのは、自分の読書のハバを広げる体験になるのかもしれません。

 という真っ当な趣旨を改定前も書かれていたはずなのですが、改定の効果なのか、ワタクシの色眼鏡故なのか、読書って奥深いですよね…