劣化するオッサン社会の処方箋 なぜ一流は三流に牛耳られるのか (光文社新書)
- 作者: 山口周
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2018/09/13
- メディア: 新書
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コンサルとしてグローバルに活躍されている方が語られる日本社会における“老害”です。
この本で山口さんがおっしゃる“オッサン”というのは必ずしも年齢・性別で括られるモノではなくて、古い価値観に固執し傍若無人な振る舞いをして自らを省みることのない人々だということで、旧来的な日本の会社にありがちですよね!?
この本はそういう“オッサン”の生態を描いた“あるある本”かと思いきや、如何にそういう“オッサン社会”の害悪の影響を最小化するかということを紹介されています。
ということで基本的に若手のビジネスパーソンがメインターゲットかと思うのですが、そういう“オッサン”が目の前にいた場合の対処方法として、「オピニオン」と「エグジット」を挙げられています。
「オピニオン」というのは“オッサン”の傍若無人な振る舞いに対して意見することで、それでも直らない場合はそこから退出「エグジット」することっで、“オッサン”が反社会的な行為をしているのを黙ってやり過ごすことは“共犯”と同じとまでおっしゃられています。
ただそのためにはすぐにでも会社を辞められるだけの「モビリティ」を備えておく必要があることにも言及されています。
じゃあ我々のような既に“オッサン”である者たちは周りに毒をまき散らしてばかりでいるしかないのかと言えば、そこに対しても“処方箋”を提示されています。
昔から何らかの弊害がありながら“オッサン”が曲がりなりにも尊重されてきたのは、経験に基づく知恵にそれなりの価値があったからなのですが、変化の激しい現代社会においては、経験に基づく知恵の価値は著しく低下しており、“オッサン”は毒をまき散らすだけの存在に堕してしまっているということで、そうならないためには“オッサン”も変化を恐れず自分がワクワクできることに取組み続けることだということです。
人生100年時代、50歳代なんてまだまだトライアル&エラーの年代だということで、ミョーに勇気づけられました!