サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 会計編/三戸政和

 

 

 以前『サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい 人生100年時代の個人M&A入門 (講談社+α新書)』をこのブログで紹介して「その手があったか!?』とカンドーの余り続編というか実践編を熱望する旨を紹介したのですが、そういう声は多かったようです。

 “実践編”の中でも実際に企業買収をする際の評価に特化した内容で「会計編」ということになっていまして、ちょっと怯む人も少なからずいらっしゃると思いますが、三戸さんご自身としてはできる限り皆生の専門用語を使わずに企業買収に最低限必要な内容という意図で書かれているとおっしゃっておられますが、会計オンチの日本のビジネスパーソンを買い被っておられるのか、そこそこの会計の知識…少なくともB/S、P/Lを多少は見れないと全く理解できない内容になっています。

 企業を買収する上で、それがいくら1円で売ってくるとしても、いきなり大負債を背負わされる可能性もあるワケで、しっかりとその会社の収益性や保有資産の価値を評価した上で、投資金額よりも少なくともプラスの価値がないと意味がないというワケで、
“会社の値段”を如何にして測るかということをいろんな側面から紹介されています。

 その中には単純にB/S上の純資産から見る方法もあれば、その会社が生み出す収益の5年程度の価値のキャッシュフローの現在価値を測る方法に始まり、保有資産の時価やブランド価値など単純に帳簿上では測れない価値についても言及されていて、買収だけに特化した内容になっていて参考になります。

 今後も、この「会計編」に留まらず、事業憧憬の具体的なトピックなどを扱った内容など、シリーズ化して欲しいモノです。