読書する人だけがたどり着ける場所/齋藤孝

 

読書する人だけがたどり着ける場所 (SB新書)

読書する人だけがたどり着ける場所 (SB新書)

 

 

 齋藤センセイが、おそらくご自身が教えられている学生やそれ以下の世代をターゲットにした“読書のススメ”です。

 若い世代の人が本を読まなくなったと言われて久しいのですが、スマホの普及以降、情報収集という意味でも本を読む必然性が低下して、より一層若い世代の読書離れは進んでしまっているようです。

 確かにスマホでいろんな情報は手に入りますが、齋藤センセイはそれでは“深い”思考力が身につかないとおっしゃいます。

 というのも、スマホで手に入る情報と言うのはコマ切れで、背景とかそういったモノを考える余地が少ないとおっしゃいます。

 読書を重ねていくと、そういう背景や行間を読むといった洞察力がついていくということなのですが、ただ表面的に字面を読んでいるだけではそこまでの境地に至るワケではなくて、ある意味本に書かれていることを“自分事”として読む習慣をつけることで、そういった思考ができるようになるということです。

 そのための「読み方」や推薦図書なども紹介されているのですが、その中でオモシロいなと思ったのが、自分が読んだ本について、本屋の店頭で売るためのポップを書いてみることを勧められていることです。

 ただ「面白い」ですといっても誰にもヒビかないのですが、それを読んだ人が買ってみたいと思うような、自分なりのおススメのポイントを端的に表現できるようになることで、その本を自分のモノにできるんじゃないか、ということです。

 是非ともムスメたちにも読ませたいところですが…