夫のトリセツ/黒川伊保子

 

夫のトリセツ (講談社+α新書)

夫のトリセツ (講談社+α新書)

 

 

 『女の機嫌の直し方』や『妻のトリセツ』など男女の脳の性差が引き起こす男女間の感情のすれ違いを扱った本で大ブレイクした黒川さんですが、おそらく読者も臨んだでしょうし、誰よりも編集者が望んだであろう、”妻”側から見た夫の扱い方を脳科学的にアプローチした本です。

 

 ただ、正直コインの裏表なんで、『妻のトリセツ』を読んでいれば大体のことは想像がつくので、単に知識を収集するためだったら、『妻のトリセツ』を読んでいれば、敢えてこの本も読む必要はないかも知れないのですが、この方、理論のオモシロさも去ることながら、バツグンにストーリーてリングが巧みなので、思わず引き込まれます。

 

 ご自身が、現在はリタイアしてずっと家にいるご主人を、この本で紹介されているテクを駆使して転がしている状況を紹介されているのですが、かつては、それだけの脳の性差を知りながらも、離婚の寸前まで行った危機があったということで、ダンナさんのリタイア後に一日中顔を突き合わせて生活することに戦々恐々とされていたということなんですが、それを乗り越えて、今や、息子さんの奥さんとも同居して、楽し気に暮らされているようです。

 

 特に、女性脳からすると男性に”察する”ことを求めてしまうようですが、そこを早めに諦めることが重要なようで、『定年夫婦のトリセツ』でも触れられていたと記憶しているのですが、ダンナさんにミッションを与えることが結構効くようなんで、世の奥様方は、この本を熟読して、ウマくダンナさんを転がしてください!(笑)