昨日に引き続き藤原さんの本です。
この本は、おそらく中学生くらいをターゲットに書かれた本で、「哲学」とタイトルに銘打っていますが、いわゆる”哲学”というよりも、身近なことについて、なぜなのかということを考えてみることで、現在の学校での学習とは異なる”答えのない問いについて考える”クセをつけるようにすることを勧められているように思えます。
昨日紹介した『10年後、君に仕事はあるのか?』で、今後の世の中で雇われるチカラ(エンプロイアビリティ)を伸ばすためには、自分で課題を見つける「情報編集力」を鍛えることが重要だと繰り返しおっしゃられていましたが、この本で勧められている”考えるクセ”をつけるためのトレーニングというのは、まさに情報編集力を鍛えることに他ならないということです。
この本の中で、「素早くちゃんとすることから脱却する」といった趣旨のことをおっしゃれていますが、それはぐずぐずするという意味ではなく、どうしても中学くらいまで教育を受けてくると、すぐに答えを出すことを求められ続けてきているので、そうではないことができなくなっている可能性が高いと思えます。
だから、すぐに答えが出ない問いについてもじっくり考えるということをするために、一旦「素早く」ということを脇に置いておいてはどうですか!?ということのように思います。
まあ、ワタクシなんぞ、そういう戦後教育にどっぷり浸かって50歳代になってしまったので、中学生なんかよりずっと洗脳がいきわたっているので、なかなか脱洗脳は難しそうですが、そんなに急ぐ必要もなくなってきているので、第二の人生のためにそういう発想の転換もアリなのかも知れません。