ほんっとに久しぶりに小宮さんの本を手に取ってみました。
ひと頃は狂ったようにリピートしていた小宮さんの本ですが、久しぶりに読んでみるとやっぱりいいですね!?
この本は、「日本経済史」を銘打っていますが、どっちかっていうと「経済史」と言うよりも、戦後の経済と類似した昨今の経済状況を引き比べて、今後どうなっていくんだろう、といった展望を語るような内容になっています。
例えば戦後の巨額の財政赤字を抱えた状況が、現代日本の赤字国債の残高の状況と酷似しているとか、ベタですが、1964年の東京オリンピックの状況と、この本が書かれた当時東京オリンピックの開催を控えてどうなのか、とか…
よく「歴史は繰り返す」と言われますが、厳密に言うと全く同じ歴史はないんでしょうけど、ある部分にフォーカスすれば類似したところはあるでしょうし、そこから何らかの教訓を得ることもできるはずです。
だからこそ、例えばバブル崩壊~失われた数十年という悲惨な状況と、全く同じ状況はないにせよ、その時の失敗で、あれだけはやっちゃダメだとか、そういうのはあるはずです。
ただ、近年経験のないパンデミックの中で、どこにそういう”教訓”を求めて行こうかというのは難しいのかも知れませんが、こういう態度で歴史を見ていくことが、微かな光明見出す一つの手段なのかも知れません。