ウチダメンタル/内田篤人

 

 

 長らくサッカー日本代表の右サイドバックを務められ、シャルケ時代にチャンピオンズリーグベスト4まで上り詰め、現時点で最も高いレベルのサッカーを体験し、昨年度重なるケガもあり、惜しまれながら現役を引き、現在はテレビで引っ張りダコの内田篤人さんが、ご自身の経験を通してメンタルについて語られます。

 

 ご自身では、特段メンタルが強いとは思われていないようなのですが、周囲の人たちの内田さんのメンタルに対する評価はかなり高いようで、CL準決勝で対戦した当時レアルマドリードの監督をしていた世界的名将ジョゼ・モウリーニョから、シャルケで最もプレーが計算できる選手という賛辞を得たということです。

 

 内田さん自身は、メンタルを強弱という捉え方はしていないようで、例えばローテンションに見える人でも、自身のメンタルの振れ幅が少なければ、世間的にはいうメンタルが強い、ということになると捉えられているようで、その一例として元日本代表の遠藤保仁選手のメンタルの安定性を評価されています。

 

 ご自身もドイツでのプレー以降メンタルの安定性が向上したようですが、2010年の南アフリカW杯において、本番でスタメンから外れた際のメンタルの下振れについて言及されており、如何にしてメンタルを安定させるかということについて、その後取り組まれたことを紹介されています。

 

 押しなべていえば、自然体というか、ムリをしないということがメンタルの安定につながることが多いようですが、内田さんのように大きな舞台に挑むときでもそういう心境でいれるというのがスゴイことなんじゃないかと思ってしまいます。

 

 後は、内田さんが憧れていたという中田英寿さんや、因縁のある南アW杯の時の代表監督である岡田武史さんとの対談、また日本代表での元同僚たちからのイジリなど、盛りだくさんで色んな側面から楽しめる内容となっております。