年代別医学的に正しい生き方/和田秀樹

 

 

 先日、今年3月に出版されて大きな話題をまいている『80歳の壁』を紹介しましたが、老年精神医学を専門とする和田センセイは、2018年に40歳代以降の老いへの向き合い方を紹介したこんな本を出版されていたと知って、手に取ってみました。

 

 『80歳の壁』では、80歳代には老いを受け入れて、好きなように生きることを勧められていますが、この本では40歳代以降80歳代までの老いとの向き合い方の変遷を紹介されています。

 

 特に今50歳代のワタクシとしては、この本では「人生の岐路」とされている50歳代をどう生きるのかということが興味の中心になりますが、手元の細かい文字が見えにくくなったり、ちょっとしたことをすぐ忘れてしまったりと、顕著に老いにまつわる現象が出てくるということで、この年代ではある程度積極的に老いに抗う、ではないですが、少しでも遅らせるような工夫をしていくことも重要なんだそうで、多少そういう老いに伴う衰えを受け入れつつも、従来通りにできていることを維持して行くような努力が重要なようです。

 

 ただ、親の死去や配偶者の介護など老いを助長するような事象とも向き合いながら、年齢が進むと共に徐々に衰えてくる事象との折り合いをつけることが重要なようで、ムリに抗い過ぎるとメンタル面での問題が出る恐れがありますし、あまり安易に受け入れると老いの進行が早まってしまうので、ビミョーなバランスを取ることが肝要なようです。

 

 ということで、シアワセに老いるためにはかなり長期的な戦略が必要なようで、50歳代初頭でこの本を手に取れたのはラッキーだったかもしれません!?(笑)