「いい質問ですね!」の池上さんから、またサッカー指導者の池上さんに戻ります。(笑)
いろんな意味で子どもを成長させるには、親があまりお膳立てをし過ぎないようにした方がいいんじゃないですか!?ということを先日取り上げた『サッカーで子どもがみるみる変わる7つの目標』で指摘されていたことを紹介しましたが、この本ではさらに、どうしてもオトナは、子どもの試合なり練習なりを見ていると何か言いたくなって仕方がないので、それならいっそ練習も試合も見に来ない方がいいんじゃないの!?とまでおっしゃいます。
さらに、池上さんがジェフのコーチ時代にGMをされていた、オシムさんをジェフに招聘したことで知られる祖母井さんが、子どもにとって一番楽しいシチュエーションは、子ども同士で自由にやりたいことをやることだ、ということを踏まえた上で、可能な限り子ども同士で自由にやらせることが理想とされていることを語られています。
オシムさんも、子どもを伸ばすにはできるだけ試合をさせて、試合から学ばせることだとおっしゃっているように、別にオトナが教え込まなくても、試合から自然に学ぶことが多いということで、ヨーロッパでは試合を中心にした指導が標準となっているようです。
また、子どもに対してキビシく指導するというのは、ヨーロッパにおいては子どもの人権侵害にも当たるとみなされるようで、ちゃんと練習に取り組んでいる子どもを試合に出さないというのもリッパな人権侵害にあたるということで、やはり日本はそういう意味での人権意識がまだまだ進んでいないということもあり、もっともっと子どもの人権保護についての意識を向上させる必要があるようです。
そんな中でオトナが介入してもいいシチュエーションとして、
・子どもが自分で考えるときの「基礎(ベース)」をつくるとき
・やり過ぎる子にストップをかけるとき
・上手な子どもがテングになりそうなとき
を挙げられていて、そういうところを除けば、あまり大人の介入はいい影響を及ぼさないようです。
どんどんこういうリベラルな指導が広まって、もっと日本もオープンな空気になればいいなぁ、と思うんですけどねぇ…(笑)