図書館の新着図書リストでタイトルが気になったので手に取ってみました。
作者の秋嶋亮さんは社会学者ということなのですが、どちらかというと思想家的な位置づけの本のように思えます。
若い世代は日本が世界に冠たる国家だったということを最早実感することもムズカしいんじゃないかと思いますが、それでも親のノホホンとした感じからすると、なかなか危機感も感じにくいでしょうし、このまま逃げ切る親世代とは違って、呑気に構えていたらゆでガエルとなってしまいかねないということもあって、こういう危機感をあらわにしたメッセージを発しているのかも知れません。
安倍政権の毀誉褒貶に対してどういう評価をしたらいいのかわからないという若い世代の人は少なくないんじゃないかと思いますが、ワタクシ自身もこの本でおっしゃられていることに同感なのですが、結局、政権や官僚だけでなくメディアや大企業など国家を構成する大半の勢力が自民党がアメリカに言われるままになって、草刈り場にされてしまったのが昨今の低成長の体たらくであって、今後コロナ禍から回復して再びグローバル化の波が再開されれば、見る影もなく飲み込まれて、インバウンドでしか日銭が落ちてこないような国になってしまうような気すらします。
久しぶりにこういう絶望感だけの本を読んだ気がしますが、こういう本に対してターゲットたる17歳周辺の年代はどう感じるんでしょうか…