持続可能な発展の話/宮永健太郎

 

 

 環境保全の観点から経済学を語られたモノで、SDGsがクローズアップされるようになった背景には経済的な側面もあったということを紹介されています。

 

 元々経済学では排他的に対価を支払った財・サービスのみを分析の対象としてきたことから、排他性の低い環境への配慮が欠如し、外部不経済フリーライダーなんて概念は持ち出されたモノの、結局有効に理論の中に取り込めず、好き放題に水などの環境を経済活動使った結果、深刻な大気汚染や水質汚濁などの環境問題を引き起こしたことで、経済学としてもムシできなくなり、如何に環境についての概念を経済学に取り入れるかという努力が今なお続いているということです。

 

 冒頭で斎藤幸平さんの『人新世の「資本論」』について触れられていますが、マルクス経済学が古くから環境問題を取り上げていて、徐々に近代経済学にも取り入れられるようになったようです。

 

 そんな中で脱炭素やリサイクル、エネルギーの分散などのトピックの現況について触れられていますが、どうも日本は政治における環境問題のガバナンスが後手に回ることが多い様で、かなり欧米諸国と比べると遅れが目立つということで、そういう面でも日本は残念な国になって行きつつあるようです…