先日、『脱・叱る指導』を紹介した心理学者の村中直人さんの著書ですが、実はコチラの方が3年位前に出版されていて、「𠮟る依存」が典型的に出がちなスポーツ界隈にフォーカスしたのが『脱・叱る指導』ということのようです。
ですので、この本の大体の要素は『脱・叱る指導』にも盛り込まれていて、コチラの方が村中さんの臨床心理士として専門的な脳の働きみたいなアカデミックなところに言及されている分、『脱・叱る指導』の方がトッツキ易いこともあって、より村中さんの考え方が広まっていくような気がします。
いずれにせよ、「叱る」という行為が純粋に相手のことを思ってするとは言い切れないところがあり、そのこと自体に「叱る」側の快感につながるところがあり、それゆえに依存症的なところまで行ってしまうケースがあるということで、家庭内における親と子、や学校における先生と生徒、スポーツチームにおける指導者と選手といった上下関係がはっきりしていて、一定の閉鎖性がある組織において上位に置かれた人の「叱る依存」といえる現象が発生しがちで、時には行き過ぎた叱責につながるようです。
叱責が有効なのは、短期的なモノに限られ突き詰めて言うと短期的なモノでも、起こると生命や致命的な損害が発生する事象の発生が見込まれる場合の「危機介入」と叱られる側のネガティブな感情体験が一定の行動をしないようにする「抑止力」に限られるということで、そういうネガティブな感情に基づく支配は長続きすることはなく、言うことを聞かなくなってくると、より厳しい指導に依存するといったカタチでエスカレートしてしまう傾向が強いということです。
それよりも、指導を受ける側が自分の自発的な感情に訴えることが指導の効果としては長期的により大きな効果を発揮する可能性が高いということで、指導される側の人格を尊重して、よりその人のためになるような方向性を指向していった方がいいということは、言われてみれば当たり前なんですが、なかなか気づきにくいことを指摘されているということで、広く受け入れてもらいたい内容が満載ですので、より多くの人に一読してもらいたいモノです。
