- 作者: マーク・ピーターセン
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/04/20
- メディア: 新書
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今や英語学習者の古典とも言える『日本人の英語 (岩波新書)』
出版から25年、「実践編」が今年になって出版されました。
趣旨としては、正編と同じく日本人が英語を話すときや書くとき
に犯しやすい誤りを指摘されると言うことなのですが、実践編では、
マークさんが教えられている学生に、何度もシツコク指摘してもや
ってくる間違いを中心に紹介されています。
特に印象的で、自分でもやってしまっているなあ…と思ったのが
接続詞の使い方で、ちゃんとした論理構造に基づいて接続詞を選ば
なくてはいけない、ということを繰り返し指摘されています。
例えば、本文中の例題で、
I forgot my wallet today.(今日財布を忘れた)
I have only 310 yen.(310円しか持っていない)
というのを接続詞でつなげ、と言われたときに、ついつい
I have only 310 yen because I forgot my wallet today.
とか、
I forgot my wallet today, so I have only 310 yen.
とやってしまいがちですが、becauseやsoって接続詞は、前後の文
に相当な論理的必然性がある場合にのみ用いられるということで、
財布を忘れたことと、今310円しか持っていないことに、そこまで
強い必然性はない、ということだそうで、
I forgot my wallet today and I have only 310 yen.
とやった方が自然なんだそうです。
といった具合で、英語の微妙なニュアンスに立ち入っているとこ
ろがあるので、最初は仕方が無い部分も無きにしも非ずなのですが、
こういうところをしっかりと意識することが、「大人の英語」につ
ながるということなので、しっかり取組んで行きたいモノですね!