貧困女子のリアル/沢木文

 

貧困女子のリアル (小学館新書)

貧困女子のリアル (小学館新書)

 

 

 最近、貧困にあえぐ女性がメディアで取り沙汰されることが多いんですが、結構意外なタイプの人が貧困に苛まれていることを取り上げられます。

 貧困にあえぐ女性と言うと、元々貧困な家に生まれたとか、シングルマザーとかを思い浮かべますが、この本で取り上げられている「貧困女子」は大学・短大卒の方々で、一部はフツーに正社員で働いていて、それなりの定収もあるにも関わらず貧困にあえいでいるパラドックスに陥る過程を紹介されています。

 こういう貧困に陥る女性と言うのは、容姿に関するコンプレックスや、主に母親との関係などの親子関係の歪みだったりといったことを引き金に、浪費だったり、安定した収入源を捨て去ったりということを契機にしていることが多いようです。

 ある意味これは精神疾患と言うか、何か満たされないモノを埋める何かという側面もあるようで、現代的な社会環境がもたらしたモノだと言えるのかもしれません…