英語の品格/ロッシェル・カップ、大野和基

 

英語の品格 (インターナショナル新書)

英語の品格 (インターナショナル新書)

 

 

 この本のターゲットは英語のネイティブ、特にアメリカ人と英語を使ってビジネスを
する人たちだと思われるので、ちょっとレベルが高めの人たち向けなのですが、ワタ
クシ自身も周りがネイティブだらけの環境で仕事をしたことは無いので、結構目からウロコの内容が目白押しです。

 まずアメリカ人は“英語ができない=仕事ができない”と考える傾向が強いようで、
ある程度“decent”に英語ができない人をあからさまにバカにして、相手にしないんだそうです。

 また英語のネイティブの人ってストレートなモノ言いをするイメージを持っている
日本人が多いと思いますが、確かに言いたいことをストレートに表現しようとするの
は間違いないのですが、キツイ言い方にならないようにかなり配慮した表現を心掛け
ている人が多いということで、何かプレゼントをする際に、あんまり英語が得意でな
い日本人だと、

 Please accept this.
(これを受け取ってください)

とやってしまいがちですが、これはネイティブにとって、かなりぶっきらぼうに響く
ようで、

 This is just a small token of my appreciation.
 (これはちょっとした私の感謝の印です。)

といった感じの表現が好まれるようです。

 特に申し出を断るとか、お願いことをするといったときのために「ハンバーガーの
法則」という、丁寧ではありながら言いたいことはしっかりと伝えようとするための
メソッドが紹介されていて、これはかなり有用だと思います。
 
 確かにある程度高いレベルの表現ではあるものの、こういう表現ができた方がネイ
ティブ受けはいいのは間違いないので、英語を使ってビジネスをしようとするのであ
れば、目指すべき方向性として、こういうモノを視野に入れておくべきなのかもしれ
ません。