価格を無料にしても儲けが出るしくみの作り方/鈴木進介

価格を無料(フリー)にしても儲けが出るしくみの作り方 (アスカビジネス)

価格を無料(フリー)にしても儲けが出るしくみの作り方 (アスカビジネス)

 昨年、クリス・アンダーソンの「フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略」が出て以来、
「無料」のキーワードが注目を集めています。
 まだ、「フリー」は読めていないのですが、どうすれば「無料」から儲けを出す仕組みについて、
非常に興味がありまして、この本を手にとって見ました。

 「無料」で製品・サービスを提供すると言うと、非常に特異なビジネスモデルを想像していまい
勝ちですが、その内容は日頃よく見かけるものが多くあり、その内容を丁寧に比較・解説され
ています。

 この本の中で紹介されているのですが、とある有名企業の社長は、本業からの売上げが
0円でも会社が成立するような仕組みを視野にビジネスモデルを構築することを目指して
いるそうです。

 この本で印象的だったのが、「無料」のビジネスモデルを構築しようとすることで、自社が顧客
に提供するバリューを再認識できる、というメリットがあるということです。
 そのことで、自社の強みを再度明確にして、競争優位を作り直すことができる、と言うことを
力説されています。

 具体的なビジネスモデルの構築については述べられていないので、ちょっと物足りない部分
はあるのですが、なかなか読み応えある本でした。