
- 作者: 日垣隆
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/03/08
- メディア: 新書
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最近、ハマりつつある日垣さんの著書ですが、ここ数冊のチョイスは
割と相性のいい本が多いです。
だからと言って、日垣さんの世界にどっぷり、かというと、なかなか
そういう感じになれないんじゃないか、と言う気もしています。
で、この本は、敢えて偽悪的なタイトルになっていますが、夏目漱石
や立花隆、筒井康隆といったそうそうたる先達を事例として考えた、
「ビジネスモデルとしての売文生活」と言う趣旨で書かれたものなんだ
そうです。
上記のような先達の経済的な先見性のなさを容赦なく指摘したり、
ガッキー節全開なんですが、まあ、それにしても物書きというのは、世
間のイメージよりずっとずっと壮絶な世界なんですね、というのが、
まず第一の感想です。
それを、軽く読んで、内容がないとかって言っていることもある、
このブログなんて、チョー罰当たりだと言うことになってしまいますね。
で、「売文者」としては、生活をするために意に染まない原稿を
書く事を強いられることもあり、また生活をするために別の仕事を
して、物書きとしての時間が制約されるということも珍しくない
ようです。
「売文者」としての究極の「ビジネスモデル」として、日垣さんは
「カネも自由も」と言うことを挙げられています。
ご自身は、そういうことを意図して、ある程度それに近い状態を
築かれているようですが、どんな人にも当てはまる普遍的なモデルは
当たり前ですが、見いだせないようです。
でも、「売文者」の方々の、こういう努力のおかげて、我々の生活
がいろんな意味で豊かになるということで、感謝しつつ、ご検討を
切にお祈りしております。