貧乏はお金持ち/橘玲

 この本は2009年に出版された本で、ボチボチ非正規雇用の状況が厳しくなりつつあった頃の
話で、橘さんはこの本の中で、失業率を劇的に下げる方策として、失業者が「社長」になる
ことをこの本で挙げられています。

 まあ、その話は深くは突っ込まれないんですが、会社員が劇的に手元のお金を増やすための
方策として、「マイクロ法人」を立ち上げて、現在の勤め先で行なっている業務と全く同じ
仕事をしながら、ザッと見ただけでも20〜30%の手元の所得を増やすというものです。

 『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 ― 知的人生設計入門』で紹介されていた制度の歪みを
突いた「勝ち逃げ」の方法をここでも紹介されているのですが、この方法はアベノミクス
成長戦略」とやらの方向性ともピッタリハマっているので、余程の政策転換が無い限り当
分使えそうなネタです。

 と言うのも、開業率向上のための方策が史上稀に見るほど手厚いことからおこることで、
現在の会社から、現在の雇用契約から業務委託契約に切り替えて、使えるだけの方策を使うと
まさに「黄金の羽根」を拾うが如くの「オイシイ」状況が転がっているようです。

 ただ、かつて自社の社員に対して、かなりの好条件での「業務委託への転換」のオファーを
した会社があって、にもかかわらず誰も手を挙げなかったと言う実績が示すとおり、逆の
難しい状況も含めて、実際に定着することはないだろう、ともおっしゃっておられます。

 うーん、モッタイナイんだけど、自分もできないだろうなあ…