
- 作者: 中村俊輔
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2008/05
- メディア: 新書
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元サッカー日本代表で未だに代表復帰の待望論が絶えない中村俊輔選手の著書です。
この本の中で中村選手は、中学3年の時に、自分を使ってもらえなくてクサッた結果、
悪循環に陥った経験が、自分の原点だと紹介されています。
というのも、ただクサっても何も得になることはなくて、使われないなら使われない
なりに、じゃあ自分が使ってもらおうと思ったらどうしたらいいか、ということを「察知」
する重要性が身に染みて理解できたからだといいます。
トルシエ時代に、本来のポジションでない左サイドでの起用が続いて、自分が思った
ようなプレーができなかった時も、このポジションで求められているものが何なのかを
自分なりに考えてプレーをしたことで、結果的に2002年W杯の代表からは漏れたものの、
得ることが多かったといいます。
そのために、有名になった「サッカーノート」で、自分が今、できていることできて
いないこと、監督や周りの選手の特徴や、求めていることを、自分なりに考えて言語化
して明確にして、自分なりの対策を講じる、といったプロセスを繰り返してきたことが
自身のプレーを築き上げてきたということです。
中村選手というと、天才的な技巧の印象が強いのですが、こういった思考の積み重ね
に支えられていたということが、非常に印象的でした。