ロジカル・プレゼンテーション/高田貴久

 ここ1ヶ月くらいのうちに何冊か、「伝え方」に関する本を紹介して
いますが、これもその一環となります。

 この本でも書かれていますが、まず相手にモノを「伝える」には、
自分の中で「伝えたいこと」が整理されている必要があって、その部分
では、「ロジカル」な構成が役に立ちますが、ロジカル、ロジカルと
言っていると、自己満足に陥ってしまい、「伝える」相手のプロファイ
ルやおかれている状況をなおざりにしてしまって、結局話を聞いてもら
えないという体たらくになってしまうこともあるでしょう。

 この本では、「論点」のすり合わせということについてかなり重点を
おいて話されているのですが、ついつい自分の「論点」で語ってしまい
相手の「論点」を理解できずに、話がかみ合わないというリスクが生ま
れるから、ということです。(そもそも、「論点」とは?ということ
も話されていて、それもなかなか興味深かったのですが…)

 それだけではなく、相手の自分の話への食いつき方とか、表に出て
こない情報も、「伝える」際には重要だったりするので、それも感じ
取った上で、臨機応変な対応も必要なようです。

 とにかく、自分の意図と相手の意図は「異なる」にも関わらず、自分
のいうことを聞いてもらわなければいけない、ということを常に念頭に
おいておいて、さらにその上で、どうすれば伝わるのか、ということ
を考え抜く必要があるようです。