アーキテクチャの生態系: 情報環境はいかに設計されてきたか (ちくま文庫)
- 作者: 濱野智史
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2015/07/08
- メディア: 文庫
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昨日に引き続き、池上さん&津田さん対談本の推薦図書です。
“アーキテクチャ”って、IT業界のワタクシどもからすると、説明するまでもなく受け
入れられるコトバなのですが、それ以外の方には???かも知れません。
と言っても、IT業界の我々もそれ以外の方に明確に説明するのが難しかったりします。
一番ふさわしいかもしれないのが“仕組み”というコトバなのかもしれませんが、それを聞いて、IT業界意外の方にナットクしていただけるような気もしませんが…
この本が出版された2009年時点では、昨今のSNSの主流を占めるLINEとInstagramが登場していないのですが、FacebookやYouTubeなど主要なSNSは概ね出そろった時点で、様々なネット上のコミュニケーションメディアそれぞれの特性や、それぞれのメディア上におけるユーザーの振る舞いの特性などを紹介されていて、それぞれのメディア毎の関係性を“生態系”ということで分類されているようです。
それぞれの“メディア”におけるユーザーのふるまいが、思ったよりそれぞれのメディ
アの仕様に影響されているというのが、当たり前なのかもしれませんが、ワタクシ的には意外に感じるところがあります。
でも、必ずしもユーザーが開発者の意図通りに振る舞っているかというと、むしろそうではないことが多くて、“意外な”振る舞いが、メディアの予期せぬ不振や興隆につながっているようです。
LINEやInstagramの“生態系”上での位置づけが気になるところではありますが、次々と
新たなメディアが登場する状況においては、あんまりそんなことを気にしても仕方がないのかも知れません。
でも、それぞれのメディアの特性とユーザーのふるまいを知るのは、ネットのマーケティングを手掛ける方には有効なのかもしれません。